
お部屋づくりをする上で照明計画は避けては通れない道です。
しかし、照明はなにかと後回しにされがちです。
たとえばご新築を建てられる方とかですと
建物→家具→照明
といった具合です。
しかし、照明一つでお部屋が良くも悪くもなります。
ですので、これからお部屋づくりをされる方は、照明にこだわってもらうと心地の良い空間が出来ます。
気を付けていただきたいのが、
「暗いのは嫌だから、多めに照明を付けよう」
という照明計画では、夜なのに不自然に明るいお部屋が出来てしまいます。
照明配置方法とお部屋に与える雰囲気
下の写真は同じ空間を同じ角度で撮った写真です。
違うのは照明だけです。


左はシーリングライト1灯だけ。
右は「多灯使い」という照明配置方法です。
比べてみると一目瞭然だと思います。
同じ空間でも照明が違うだけで印象は大きく変わってしまいます。
シーリングライトは広範囲を照らせるメリットはありますが、空間を彩る上ではのっぺりとした印象になってしまいがちです。
ダウンライトとスポットライトのメリット・デメリット

また、最近の住宅でよく使われるダウンライトやスポットライトも、数が多すぎると空間全体が明るくなりすぎて、シーリングライトと同じような雰囲気になってしまうことがあります。
さらに、ダウンライトは光源が見えやすく眩しく感じやすいたえm、リラックスして過ごしたい空間にはあまり向いていません。
塩田家具では「多灯使い」を推奨しているのですが「多灯使い」にも抑えるべきポイントがあります。
ポイントを間違えてしまうと「多灯使い」でも”眩しすぎる””暗すぎる”という事が起こってしまいます。
そのポイントについては実際の照明を見ながらご説明させていただければと思います。
ルイスポールセンについて

塩田家具ではルイスポールセンという北欧の照明をおすすめしております。
なぜルイスポールセンをお勧めしているかというと理由が2つあります。
①優しい灯だけど、しっかり明るい
下の画像の照明は「PH5」というルイスポールセンを代表する照明です。
もしかすると一度はどこかで見た事があるかもしれません。
特徴的なフォルムに目がいってしまうのですが機能的にも優れている事が座ってみると分かります。


写真では分かりにくいですが、とても眩しく感じます。
「優しい光だけど、暗いんじゃないの?」
確かにそう思われるのは無理もありません。
少し実験をしてみました。
シェード有り無しで照度を測ってみました。


シェードをつけている状態測ってみると416luxです。
ダイニングテーブルの上は300~500lux程度必要とされているので充分な明るさです。
ではシェードを取ってみるとどうでしょうか?


電球が丸見えでとても眩しく感じます。
ちなみに不快に感じる眩しい光を「グレア」と言います。
この状態で照度計で測ってみると
298luxとシェードつけている状態より下がっています。
「明るい=眩しい」 「暗い=眩しくない」
そう勘違いされている方も多いかもしれませんが、上手に照明計画をすれば
「明るい=眩しくない」
そんな空間が出来上がります。
②優れているデザイン
「優れているデザイン」とはどんなものでしょうか?
それは「長く愛されること」ではないでしょうか。

ルイスポールセンの製品は全てがデザイナーが生み出したものです。
「Poul Henningsen(ポール・ヘニングセン)」
「Arne Jacobsen(アーネ・ヤコブセン)」
「Verner Panton(ヴァーナー・パントン)」
他にも世界的に有名なデザイナーの方々がルイスポールセンの照明をデザインしています。
どの照明にも共通して言えることは「特徴的でシンプルなデザイン」。
個性的なデザインでも、あまりにクセが強いと受け入れられる範囲が限られ、やがて飽きられてしまう。
特徴がありながらもシンプルだからこそ、時代を超えて多くの人に愛され続けるのだと思います。
たとえば、ポール・ヘニングセンが最初に開発した「PH3枚シェード」は今から98年前の1926年です。
約100年前に生まれたデザインが今も残り続けているのは「特徴的でシンプルなデザイン」だからではないかなと思います。
照明は明かりを灯すだけでなく、空間を彩るインテリアでもあります。
ダイニングやソファ横、ベッドサイドなど、家のさまざまな場所に使われます。
昼間の電気をつけていないときも美しい照明を選ぶことで、暮らしがより豊かになります。
心地の良い空間にするには照明の特性を理解して正しく配置することが大事です。
ナイトオープンでは夜に実際の照明を見ながら、照明計画のコツをお教えします。
・お家の照明にピンときていない方
・ご新築やリフォームで照明選びをされている方
・そもそも照明選びはどのようにしたら良いのかわからない方
是非お気軽にご来店ください。
毎月第一土曜日開催
次回 7月5日(土)
時間:18:30~21:00
日中の営業時間は通常通り9:30~18:00にて行います。