【カンディハウス】新たな北海道産材の木種について
こんにちは、スタッフの牛山です。
長野県のエリアパートナーショップとして、3年目を迎えました北海道旭川のカンディハウス。
元々カンディハウスの取り組みとして「北海道産材」を使った家具づくりを積極的に手掛けていますが、今年に入り今までの【北海道タモ材】【北海道ナラ材】【北海道カバ】に加え新たな3種類の木材が追加されました。
今回は追加された3種類についてご紹介いたします。
【北海道サクラ】
本州の中部以北から北海道、千島、樺太、中国大陸東北部などに分布するバラ科サクラ属の広葉樹。山桜や朱里桜を称しています。心材は赤褐色、辺材は淡黄褐色ないし黄白色で境界が明らか。適度な硬さと強さがあり、木肌は緻密・均等で磨くと光沢が出ます。材質、色調、加工性ともに優れており、高級家具、造作材、楽器材、彫刻材など用途は多岐に渡ります。
【北海道ニレ】
日本全国、朝鮮半島、中国、サハリン、シベリアなど広域に分布するニレ科の落葉高木。生育に適した北海道に多く自生し、樹高は最大30m以上、直径1mを超える場合もあります。淡褐色の心材と黄白色辺材は、どちらもくすみのある色合いで境界が明確。環孔材で美しくはっきりとした木目が見られます。材はやや重厚でねばりがあるため曲木などに適するほか、車両材、家具材、造作材、ベニヤ材、枕木など幅広く用いられます。
【北海道セン(ハリギリ)】
ウコギ科の広葉樹。日本、朝鮮半島、中国、ロシアに分布し、北海道が主な生産地として知られています。淡灰褐色の心材と淡黄白色の辺材は境目が不明瞭で、全体的に明るい色合いの木材です。年輪がはっきりしており、木目は通直、肌目は粗く、軽軟で加工しやすい性質があります。表面に光沢があり、波状杢、縮杢などの杢目が現れるものもあります。建築内装、家具、器具、楽器などの材料として幅広く使われるほか、特に高級合板の材料として有名です。
※上記天板は北海道セン材のGY塗装色です。
以上、3種類のそれぞれの個性ある木種が追加されましたが、ここでふと『既存のタモ、ナラ、カバ材のみの展開でも良かったのではないか?』と疑問が出てきました。
木種の中にはレッドオーク材やウォールナット材、ブラックチェリー材、ハードメープル材など元の木色が明らかに異なる物からお客様に選択いただくケースが多いのですが、上記で紹介した【サクラ、ニレ、セン】は木目・木色は確かに異なりはしますが、総じて『明るい木種』と捉えらえなくもないです。
製作可能な木の種類が増える事で、より選択肢が広がる点や原材料の高騰などによる比較的材料費が抑える事の出来る樹種での製作が可能になる事等のメリットはあります。
ただ、カンディハウスとしてはそのような理由だけではなく、考えの一つとして「家具の製造が森の育成に追いついてはならない。」と言うスローガンがあります。既存のナラ材、タモ材、カバ材のみに頼るのではなく多様な樹種で製作できるラインやシステムを構築することで、利用の偏りの少なくし、有限な資源である「木」及び「森」を守っているのではないかと思います。
新たな木種をロングセラー製品や新商品の開発に積極的に活用することで、今やカンディハウスの道産材の使用比率はまもなく7割を超える見込みになっています。
【工場の隣の森で育った木で家具を造る】
当店ショールームで、北海道と言う地ですくすくと育った木を使う、非常にロマン溢れるカンディハウスの家具を是非体感して頂ければと思います。