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アントチェア・セブンチェア・リリー アルネヤコブセンの名作チェアの話

〜アント・セブン・リリーが生まれた背景とその魅力〜

北欧デザインの巨匠、アルネ・ヤコブセン。
ヤコブセンが生み出したチェアのなかっでも「アントチェア」「セブンチェア」「リリーチェア」は比較されるチェアです。

今回は、それぞれの椅子がどのようにして生まれ、どんな魅力を持っているのかを、わかりやすくご紹介します。


アントチェア

北欧家具 長野県

1952年発表

ヤコブセンの成形合板チェアの原点ともいえるアントチェアは、デンマークの製薬会社「ノボノルディスク」の社員食堂のためにデザインされた椅子です。

 

発売当初は珍しい3本脚。軽くてスタッキングもできるという高い実用性を持っていましたが、あまりに斬新すぎてフリッツ・ハンセンは販売を躊躇。

 
それに対してヤコブセンは、「売れ残ったら私が全部買う」と言って販売を後押ししたという逸話も。

フリッツハンセン 長野県

ヤコブセンは「座れば3本脚+人の脚で計5本脚になるから安定している」と、3本脚に強いこだわりを持っていました。

 

生涯にわたり4本脚の製造を許さなかったと言われていますが、彼の死後、財団の許可を得て4本脚のモデルも登場しています(ヤコブセン、怒ってるかも?)。

 

ちなみに…
当初はセブンチェアを作ろうとしていたとも言われており、成形時に割れてしまった部分を取り除いた結果、今のアリンコチェアのフォルムが生まれたという話もあります。

 


セブンチェア

セブンチェア 長野県

1955年発表

 

アントチェアを進化させるかたちで開発されたセブンチェア。
今では北欧デザインを象徴する椅子のひとつです。

 

アント、セブン、リリーは9層の成形合板で構成されています。

セブンチェア 耐久性

この重ね方によって、軽さと強度を両立し、さらに美しい積層のラインを生み出しています。

 

アントチェアに比べてゆったりとした座り心地が特徴的です。
座面と背面も程よくカーブされていて、フィット感があるのも特徴です。

 

ヤコブセンの代表作の中でも最も多く普及した椅子と言われています。


リリー

長野県 フリッツハンセン

1968年発表

リリーチェアは、ヤコブセンがデンマーク国立銀行のためにデザインし、生涯最後に手がけたチェアです。

 

有機的で立体的な曲線美が魅力で、「セブンチェアを超える造形美」とも称されるほど。直線がほとんどなく、クジラの尾やペンギンのようだとも例えられるような独特の存在感があります。

 

特にアーム付きモデルの後ろ姿が「百合の花びら」のように見えることから“Lily(リリー)”という愛称で親しまれています。

長野県 北欧家具

背もたれは内側に湾曲し、体にフィットする構造。その分、座る人を選ぶ椅子とも感じますが、ハマると心地よく包み込まれるような感覚が味わえます。

 

ただし当時の技術ではこの曲面構造の製造が非常に難しく、合格率がなんと25%という驚異的な低さ…。そのため数年で製造は終了しました。

 

しかし2007年、フリッツ・ハンセンの技術によってついに復刻。ヤコブセンの理想のリリーが、ようやく形になりました。


3脚を比べてみて

長野県 家具屋
長野県 ダイニングチェア

三脚を比べてみると、時代が進むにつれて曲線がより強くなり、くびれも大きくなります。

当時では成型合板を3次元に湾曲させる事が難しかったことが読み取れます。

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