オイル塗装とウレタン塗装の違い
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オイル塗装とウレタン塗装の違い
家具を探しているときに「オイル塗装」「ウレタン塗装」という言葉を目にしたことはありませんか?
家具業界ではよく使われる言葉ですが、一般的にはあまり馴染みがないのではないかと思います。
ここでは、それぞれの特徴やメリット・デメリットをご紹介します。
オイル塗装とは

最終仕上げ剤が、木の内部に染み込むタイプの保護剤を使用したものです。
オイル塗装のメリット
■木の手触り感をそのまま感じられる
オイルは木に染み込む保護剤です。
木の木目や繊維の僅かな起伏や、いわゆる「木の温かみ」を感じやすいのはオイル塗装です。
■傷がついても自分でメンテナンスが出来る
ちょっとした傷であれば、ペーパーヤスリで削って、オイルを塗ってあげればある程度修復できます。
オイル塗装のデメリット

■オイルを定期的に塗らないといけない
木材は乾燥が大敵です。
乾燥は割れの原因にもなるので、定期的にオイルを塗ってあげるのがオススメです。
■ウレタン塗装に比べて水に弱い
オイル塗装は比較的水には弱いとされています。
汗のかいたコップを置いておくと、輪ジミができやすいです。
しかし、しっかりオイルを塗ってあげていれば、そこまで目立ったシミにはなりにくいのかなと思います。
■基本的には乾拭きでの手入れが推奨される
基本的には水に弱いとされているので、濡れ布巾を使うのは避けた方が良いです。
ただ、私は自宅のオイル仕上げのテーブルですが、全然水拭きをしています(笑)
ウレタン塗装とは

一方でウレタン塗装とは、木の表面に膜を張るような保護剤を塗布した仕上げです。
ウレタン塗装のメリット
■オイル塗装に比べて水に強い
ただ完全に防水というわけではありませんので、限度があります。
オイルに比べて比較的強いです。
ウレタン塗装のデメリット

■ツルっとした感触になる
膜を張るような仕上げになるためオイル塗装と比べてツルっとした印象になります。
■傷などのメンテナンスはご自身ではできない
ペーパーヤスリをかけると周囲の塗膜まで剥がれてしまうためご自身でのメンテナンスが出来ません。
メンテナンスをする場合は、テーブルをお預かりして、工場に輸送して、塗膜を全部はがして再塗装しなければいけないので、手間とコストがかかります。
■ どちらがいいの?
正直に言えば、どちらにも一長一短があり、優劣はつけられません。
ただ家具屋としての実体験から言うと、ウレタン塗装のテーブルの修理依頼をいただいて見積もりを出すと、「新しいテーブルも視野に入る金額だね」となり、実際にメンテナンスされないケースが多く見られます。
やはり「自分である程度メンテナンスできる」というのは、家具を長く大切に使う上で重要なポイントなのかもしれません。

家具屋としてのおすすめ
個人的にはオイル仕上げをおすすめしています。
とはいえ、あくまでそれぞれのメリット・デメリット、そして経験則をお伝えしたうえで、フラットな立場でご案内するよう心がけています。
皆様も家具、特にダイニングテーブルを選ぶ際は「オイル仕上げ」か「ウレタン仕上げ」に注意をしてみてください!