FRITZ HANSEN
PK23

1954年にポール・ケアホルムがデザインし、約70年の時を経て製品化されたラウンジチェア「PK23」。
若き日のケアホルムが取り組んでいた、成形合板の可能性を追求する中から生まれた一脚です。大きく湾曲した座面と背もたれが身体に沿うように支え、彫刻的な美しさと、包み込まれるような座り心地を両立しています。
薄く成形されたシェルによる軽やかなシルエットや、素材の構造を素直に見せる設計からは、後の作品にも通じるケアホルムのデザイン哲学を感じることができます。PK0やPK4といった初期の作品とのつながりも見られ、彼が木材や成形技術について試行錯誤していた時期を知るうえでも、非常に興味深い作品です。

当時は製造技術の問題から量産には至らず、長い間、限られた資料の中だけに存在するデザインとなっていました。フリッツ・ハンセンがケアホルムの残した図面や資料をもとに開発を重ね、現代の成形技術によってオリジナルの造形を再現。2025年、正式に製品として発表されました。
滑らかな曲線で構成された有機的なフォルムでありながら、全体の印象はすっきりとしていて、空間に圧迫感を与えません。単体で置いても美しく、モダンな空間はもちろん、木や自然素材を取り入れたインテリアにも溶け込むラウンジチェアです。




