さて、いよいよ新作のお話です。
宮崎椅子製作所がどんな家具メーカーさんなのかは前回の記事をチェックしてみてください!
今回の5つの新作が発表されました!
Contents
宮崎椅子製作所 新作① DC11
デザイナー:INODA+SVEJE
どっしりとした風格がありながら、重たすぎないデザインでバランスが良いな~と感じました。
ゆったりとした座り心地で背当たり、肘当たりも優しい。
個人的には今回一番好きだなと感じました。
ビックリしたのですが、肘は結構太い材料から削り出されます。
NC(削り出す機械)はイタリア製の物を使っているとの事です。
DC11は複雑な曲線が多く、NCで削り出すのに30分程掛かるみたいです!!
ペーパーコードは直線や平面は編みやすいのですが、写真のような曲線はとても大変との事です。
ちょっと説明しにくいのですが、湾曲している所は内と外で距離が違うため、それを真っすぐ編むのは難易度が高く、何度も試作を繰り返したとの事です。
ペーパーコードタイプは編むだけでも8時間かかるとのことで、凄く手間がかかっているダイニングチェアです。
宮崎椅子製作所 新作② Univers Sofa
デザイナー:カイ・クリスチャンセン
北欧モダンの礎を築いた「コーア・クリント」を師事としていたデザイナーさんです。
Univers Sofaはカイさんが1960年代にデザインしたものをリデザインして復刻しました。
肩肘タイプと肘無しタイプがあるので、自由に形を変えられます。
写真のように張地を革にすると、少しクラシックな印象になりますが、コンパクトで丸みが多いので張地を変えると可愛らしい印象にもなるのかなと思いました。
浅めの座り心地なので小柄な方でも座りやすいと思います。
肩肘タイプに座った時の「包まれている感」が良いな~と思いました。
宮崎椅子製作所 新作③ MODUS dining
デザイナー:クリスチャン・ウェデル
1960年代にクリスチャン・ヴェデルさんがデザインしたダイニングチェアです。
リビングチェアの方が2017年に宮崎椅子製作所で復刻していて、今回ダイニングチェアの方も復刻となりました。
肘と背中が「モールドウレタン」によって形成されている珍しい作りのダイニングチェアです。
写真のように、背中と肘の取り外しもできます。
クリスチャン・ウェデルさんは2003年にご逝去されていて、当時の図面も残っていない事から設計はとても困難だったとの事です。
1960年代当時の実物は残っていたものの、肘や背中部分はへたってしまっており、オリジナルの形が若からない中でどのように形を作るかとても悩んだとのことでした。
座面は簡単に取り外しできて、掃除もしやすいです。
この座面の取り外しは北欧ではわりと一般的ですが、日本ではあまりなじみが無いと思います。
「No.42」「ハンディ」も元々は座面が取り外せたのですが、座面が取り外せる事で逆に不安になって問合せが多かったので、現行品では取り外しが出来ないようになっているとの事です。
座り心地は結構クセのある感じがしました。
別のスタッフは「めちゃくちゃ良い!」と言っていました。
万人受け座り心地ではないものの、ハマる人にはハマるそんな座り心地だと感じました。
宮崎椅子製作所 新作④ SINN
デザイナー:アラン・ハン
元々、バンクバーで建築家として活躍していたアランさん。
INODA+SVEJEの「DC9」「DC10」をたまたま見かけて、その魅力に取りつかれた所から宮崎椅子製作所との繋がりが始まったとの事です。
SINNは元々「身」の字を想像していたのですが、宮崎椅子製作所の方の温かさに触れたことで「心」という字であるのかなと思ったそうです。
アランさんは椅子をデザインする上で「椅子として目立ちすぎず、溶け込み過ぎない事」を心がけているとのことです。
SINNも一見シンプルに見えますが、随所に現れるシャープな曲線にデザイナーさんと宮崎椅子製作所のこだわりが見えます。
宮崎椅子製作所 新作⑤ KUMO
デザイナー:アンカー・バック
デンマークの北欧家具メーカー「カールハンセン&サン」の現行製品でアンカーさんのデザインしている製品があるなど、国内外で活躍しているデザイナーさんです。
宮崎椅子製作所の社長の宮崎さんから「チャレンジングである事」をテーマにデザインされた今回のチェア。とてもアイコニックなフォルムです。
特徴的な背中部分はリクライニングができます。
宮崎椅子製作所にとってもリクライニングのチェアは初めてのことで、何度も打ち合わせを重ねたとのことです。
背中を倒して雲を眺めながら思いにふけてほしいとの事で「KUMO」という名前が付けられたとの事です。
まとめ
以上の新作ですが今のところ来年の春ごろの販売開始予定とのことです。
とても待ち遠しいです!!
今回初めて工場を訪れて、本当に良かったなと思った事は職人さんと直接お話できた事です。
遠く離れた長野県では完成した製品しか見る事が出来ないので、職人さんがどんな思いで、どんな所が大変で、こういう所をこだわっている等、普段では知り得ない事を知る事が出来たことが新鮮で、宮崎椅子製作所の家具への理解が更に深まりました。
この感動をお客様にお届け出来るようにせねばと思いながら、今回は筆を置こうかなと思います。
宮崎椅子製作所のインスタも載せておきます!
是非チェックしてみてください。