PH3枚シェードの100周年を記念した商品が誕生しました!
それにあたって「PH3枚シェード」や「ポールへにングセン」について書いた過去の記事をまとめます。
良かったらご覧ください!

Contents
PH3枚シェードとは何か
「PH3枚シェード」は、ポール・ヘニングセンが1926年に開発した照明の構造です。
「システム」と呼ぶことも多いです
1926年に「PH3枚シェード」が開発されたというよりも「PH3枚シェードシステム」が開発されたという方が正しいかもしれません。
PH3枚シェードの祖先「パリランプ」
PH3枚シェードは、突然生まれたものではありません。
ポールヘニングセンが 「グレア(まぶしさ)」に抗い続けた過程の中でたどり着いたものです。

1925年、ヘニングセンは「パリランプ」を発表し、パリ万国博覧会で金賞を受賞しました。
評価の高い照明でしたが、本人はその完成度に納得していませんでした。
照明の問題「グレア」

しかし、ポール・ヘニングセン自身は、このパリランプに満足していませんでした。
理由は、光源(電球)が見えやすい構造にありました。
当時の照明が抱えていた大きな課題である「グレア」を十分に抑えきれていなかったためです。
ヘニングセンはこの問題に強い違和感を持ち、以降の照明設計において一貫して向き合い続けていきます。
その翌年にPH3枚シェードが誕生

その答えとして生まれたのがPH3枚シェードです。
光源を直接見せずシェードに光を当てて反射させることで、必要な場所にだけ光を届ける構造になっています。
パリランプでは6枚だったシェード構成を3枚になり、より効率的に光をコントロールできる形へと進化しました。
「眩しくないのに明るい」という考え方
PH3枚シェードの本質は、単に眩しさを抑えることではありません。
手元には必要な明るさを確保しながら、空間全体は柔らかく照らす。
光の方向と広がりをコントロールすることで、快適さと機能性を両立しています。
この考え方は、現在の北欧照明にも共通する基本的な思想です。
以下は以前行われた「北欧の灯り展」で撮影した当時のPHランプたちです。
ペンダントランプ【PH 1 / 1 】 1926年

ペンダントランプ【PH 2 / 2】 1926年

テーブルランプ【PH 3 / 2 テーブル】 1927年

テーブルランプ 【PH 2 / 2クエスチョンマーク】 1931年

ペンダントランプ【PH 3½-3 】 1926年

テーブルランプ 【PH 2 / 2 スノードロップ】 1930年代

その後の展開
PH3枚シェードはその後、さまざまな形に展開されていきます。
ペンダントやテーブルランプ、フロアランプなど形は変わっても、光の扱い方は一貫しています。
現在でもこの構造をベースにした製品は30種類以上存在しています。









PH4/3ペンダントライトが生涯最後の照明

ポールヘニングセンは生涯グレアと戦い続けながら、様々照明を生み出してきました。
そんなポールヘニングセンが生涯最後に生み出したのが「PH4/3ペンダント」です。
生涯最後にうみだしたのも「3枚シェード」
実に感慨深いものがあります。
「PH4/3ペンダント」については過去にも記事を書いています。
詳しくはこちらをご覧ください!
まとめ
PH3枚シェードは、眩しさという照明の課題に対して構造で答えを出した発明です。
・光源を直接見せないこと
・必要な場所に必要な光を届けること
このシンプルな考え方が、今も変わらず使われ続けている理由です。
1926年に生まれた製品が時を経てもなお2026年に活躍しているのは凄いことだな~と思います!