カールハンセンとはどんなメーカーなのか?
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カールハンセンとは
カール・ハンセン&サンは、1908年に家具職人カール・ハンセンによって創業された、100年以上続く木工メーカーです。
現在もなおデンマーク国内での生産を軸にしながら、世界中で支持されるブランドへと成長しています。
カール・ハンセン&サンの歴史

1908年にカール・ハンセンが小さな工房を創業して以来、経営は一貫して家族によって引き継がれてきました。

世界恐慌という厳しい時代の中で、若くして経営を担ったボルガー・ハンセン。
その後、夫の急逝を受けて会社を守り抜いたエラ・ハンセン。

そして1988年には木工職人でもあったヨルゲン・ゲアナ・ハンセンへ。
現在の会社名は「Carl Hansen & Søn(カールハンセン&”サン”)
カールハンセンとその息子たちによって歴史が紡がれています。
大きな転換点となった経営交代

2002年、クヌッド・エリック・ハンセンがCEOに就任します。
このタイミングでカール・ハンセン&サンは大きく方向性を変えます。
「海外展開の加速」
「生産体制の強化」
特に生産体制の整備は大きく変え、以前は数年単位でかかっていた納期が現在では大幅に短縮されています。
ウェグナーとの出会い
カール・ハンセン&サンを語る上で欠かせないのが「デザイナー ハンス・J・ウェグナー」 との協業です。

1949年に「CH22」「CH23」「CH24」「CH25」「CH26」から始まり、現在に至るまでウェグナーが生み出した家具をカール・ハンセン&サンは作り続けています。

ウェグナーの代表的な家具「CH24」
カール・ハンセン&サンとウェグナーを語る上で外せないのが「CH24 (Yチェア)」 です。
1950年に発表されて以来、現在まで生産が続いている一番人気のダイニングチェアです。
CH24については過去にまとめた記事がありますのでそちらをご覧いただければと思います。

世界で愛される名作椅子 ― Yチェア(CH24)とはどんな椅子なのか?
「機械 × 手仕事」による製造
カール・ハンセン&サンの家具の特徴として「手仕事にこだわりすぎない」事が挙げられます。
「機械」と「手仕事」の融合によって家具を作り出しています。

機械を使うことで製品の精度や品質は安定しますし、生産スピードも上がります。
ただ、機械だけではどうしても賄えない工程もあります。
木は均一な素材ではないので、最終的な組み立てや仕上げは熟練の職人さんの領域になります。
そのおかげで高品質の家具が、安いとまでは言い切りませんが、手の届かない金額にはならないという事です。
デザイナーとの関係
カール・ハンセン&サンは多数のデザイナーと協働しています。
その中でも大きな影響力をもたらしたデザイナーを紹介します。
コーア・クリント

北欧家具の基礎を作った人物です。
クリントはデンマーク王立芸術アカデミーの家具科を設立して、自ら教授も務めました。
「デザイン」の確立や普及。
現代のデンマークデザインがあるのはコーア・クリントのおかげといっても過言ではないと思います。
ボーエ・モーエンセン

ハンス・J・ウェグナーの親友でもある人物です。
FDB(デンマーク生活協同組合)で大量生産によって手の届く価格帯を実現しながら、
日常生活に本当に必要な機能・寸法を備えた家具を設計しました。
装飾や特別感ではなく、実際の暮らしの中で成立することを優先し、誰もが使える家具を社会に広げた人物です。
オーレ・ヴァンシャー

家具の歴史と構造を研究し、設計に落とし込んだデザイナー。
その研究をもとに家具様式の資料集を出版し、それがハンス・J・ウェグナーのCH24のデザインの根源になったとも言われている
また、コーア・クリントの後任として王立芸術アカデミーの教授を務め、研究と教育の両面からデンマーク家具の基盤を築いた。
■ まとめ
今、こうしてカール・ハンセン&サンの家具を使える、手に入れられるのは
多くの人々がカールハンセンが起こした火種を絶やさないように引き継いできたからにほかなりません。
だからこそ、「構造」「素材」「デザイン」などが優れている。
いわゆる「質の高い家具」が手の届く金額で提供されています。
そう考えると家具の見え方が変わってくるのではないかと思います。