「多灯使い」の照明計画で暗さを感じないために
秋の気配が強くなっている今日この頃ですが、日も短くなってきています。
塩田家具は18時まで営業しているのですが、鍵を閉める時に日の短さを体感しています。
日が短くなるのもあってか、この時期から照明のご相談が増えます。
暗くなるのが早くなると、照明の写真も撮りやすくなるので、照明の投稿が増えると思います!
今回は塩田家具もオススメしている【多灯使い】についての投稿です!
さて、普段、心地の良い空間のためには「多灯使い」が重要だということをお伝えしています。
下の写真は左がシーリングライト一灯
右が「多灯使い」です。
写真を撮る場所や角度は同じです。
違うのは照明だけです。


「雰囲気の良さ」や「心地よさ」については十分ご理解いただけるのです。
しかし、「暗さの心配」はなかなかぬぐえません。
「多灯使い」をする際に暗く感じにくくするポイントはいくつかありますが、その中の一つが「アンビエントライト」を壁際に設置することです。
アンビエントライトとは、照明の光り方の種類のひとつで、全体的に光を届ける役割を果たす照明のことを指します。
簡単に言うと、壁や天井に光を反射させて明るく感じやすくするということです。

今回は、壁や天井に反射させるとどう違うのかを、分かりやすく写真で撮ってみました。
実験に使うのは、ルイスポールセンの「PH 3½-2½ フロア」。
まずはそのまま、壁の近くに置いた状態。

光が優しく広がっています。
次に、実験としてシェードの半分が隠れるようなカバーを段ボールで作り、半分かぶせて置いてみます。
すると…光量は同じのはずですが、先ほどよりも暗く感じますね!

ちなみに照明を回転させてみると、壁のみに光が当たって間接照明のようになりますが、やはり暗さを感じてしまいます。

つまり、アンビエントライトの光を壁に当てることも大事ですが、ある程度正面方向にも光を放たないと暗く感じてしまう、ということがわかりました。
しかし、光源丸見えはいけません!
「PH 3½-2½ 」フロアのシェードを取って電球だけにしてみると…ものすごく眩しいです。

さらにこの電球を半分隠し、光を壁に当たらないようにすると….
眩しいのに、あまり明るく感じません。

次に、電球を半分隠して壁のみに光が当たるようにした場合…
眩しくはないけれど、やはり暗さを感じます。

最後にまとめると、

「多灯使い」の中で暗さを解消するには、
アンビエントライトを壁際に配置して光を壁に当てることが有効。
さらに、前方へ光が広がることも大事。
ただし、前方への光は電球むき出しでは眩しいので、光を拡散してくれるシェードが必要!
ということです。
照明選びの参考にしてみてください!